前回、MX Master 3sに触った初感をレビューしましたが、注文していたロジクールのフラッグシップマウス、MX Master 3sが届いたので改めてじっくりレビューします。
僕が購入したのはペールグレーのモデルMX2300PGです。
ちょうど年明けごろに前モデルのMX Master 3を買おうかと検討していたのですが、そろそろ新モデル出そうだなと思って見送っていて正解でした。
マウスなんて安いのでいいじゃないのよ
キーボードやマウスは一番よく使う仕事道具だから、いいものを使わないと
弘法筆を択ばずって言うじゃないの
いやいや、良いマウスは生産性も格段に上がるし、手首などへの負担も小さくなるから、ケチっちゃダメ
MX Masterシリーズについて
まずMX Masterシリーズを使ったことがない方に向けておさらいです。
すでにMX Masterシリーズを持っている方は読み飛ばしてください。
MX Masterはロジクールのフラッグシップモデルのマウスで高機能のマウスです。
特徴的な形状は右利き向けになっていますが、大きめで持ちやすく、長時間使うプロフェッショナル向けです。
下の写真は左から、モバイル向けのMX Anywhere 3、レビュー対象モデルのMX Master 3s、2世代前のモデルのMX Master 2sです。
これまではモバイル用にMX Anywhere 3、メインでMX Master 2sを使っていました。
小型のMX Anywhere 3はつまんで持つような感じになりますが、大きめのMX Masterシリーズは手のひらをかぶせて持つような感じの持ち方になります。
使い初めの慣れないうちは、使いにくいと感じる人もいるかもしれませんが、慣れると長時間作業でも疲労が少なく使いやすいマウスだと分かると思います。
実は新モデルのMX Master 3sは機能的に見ると2世代前のMX Master 2sと比べても大差ありません。
7つのボタンを搭載していて、Logicool Optionsという専用ソフトウェアによってボタンの動作を好みに応じてカスタマイズできます。
ちなみに専用ソフトウェアはMX Master 3sからはLogi Options+という後継ソフトに変わっています。
サイドに2つあるボタンはおもにブラウザなどの進む/戻るボタンに割り当てると便利です。
ボタンの動作は使用するアプリケーションごとに設定することもできるので、かなり自由度が高くカスタマイズできます。
ホイールは縦スクロール用のほかにサイドに横スクロール用ホイールも搭載しています。
横スクロールスクロール用ホイールはEXCELなどは普通に横スクロールに使えますが、WEBブラウザだとタブの切り替えに割り当てられているようです。ただし動作はカスタマイズ可能です。
縦スクロール用のホイールは超高速ホイールで、縦長のWEBページ閲覧やEXCEL等を使用するときに一気に1000行/秒ものスクロールできてとても楽です。
超高速ホイールの便利さは一度慣れてしまうと他のマウスに戻れないくらい快適です。
しかも、普通のスクロールと超高速スクロールは指の動きによって自動的に切り替わってとても気持ち良いです。
このホイールの回転音がヒューンって感じで気持ちよく癖になります。
ちなみにホイールの音は僕が今まで使っていたMX Master 2sはガリガリした音でそこそこうるさかったですが、比べるとかなり静かです。ただし、MX Master 3と比べると同じ感じです。
さらに複数のPCを所有しているならFlow機能を使うことで端末から端末へマウスカーソルをシームレスに移動できます。
一方の端末の画面の端までカーソルを移動すると、隣の端末にカーソルが移動します。
しかもファイルやテキストなどを端末間でコピペすることもできますので、まるで2台のPCを1台のように使うことができます。
また、Flowに対応しているキーボードも一緒に使用すれば、マウスを他の端末に移動すると同時にキーボードもマウス側の端末に自動的に切り替わりますので便利です。
MX Master 3sの静音性チェック
新モデルのセールスポイント、静音性をチェックします。
結論から言うと圧倒的静音性です。
手元には2世代前のモデルMX Master 2sとモバイルマウスMX Anywhere 3があります。
これらとMX Master 3sのクリック音を比べると差は圧倒的です。
静音を通り越して無音ですと言ったら盛りすぎな表現かもしれませんが、そのくらい静かです。
MX Master 2sの音もいままでは気にならなかったのですが不思議なもので、この圧倒的な静音を知ってしまうと急に煩く感じるようになります。
これからはWeb会議だろうが深夜だろうが、クリック音を気にする必要はまったくありません。
ロジクールによると従来よりクリックノイズを90%削減したそうです。
実際に体験する前は90%削減は流石に大袈裟じゃね?と思っていました。
実際に体験した後は90%削減は謙遜しすぎじゃね?と思います。
キーボードやマウスのようなユーザーインターフェースを心地よく使うには、音も重要な要素だと思っていたのですが間違ってたかもしれません。
音が静かになっても使い勝手は変わらず心地よい感触です。
マウスのクリック音はノイズに過ぎなかったようです。
大切なのはクリック感だったんですね。
クリック感は旧モデルのシャープなクリック感に対して、MX Master 3sのクリック感はソフトです。
感触はちがうものの流石はロジクール。どちらも気持ち良いクリック感です。
この新しいクリック感を文章で伝えるのは難しいですが、この感触何かに似ている。
分かりました、MacBookのMagic Trackpadですね。
Magic Trackpadはフィードバックの強さを設定できますが、一番弱く設定したときよりも少し控えめなフィードバックと言えば伝わるでしょうか?
MX Master 3sの外観チェック
前モデルのMX Master 3とMX Master 3sでは実はデザインは変わっていません。
手元にある2世代前のモデルMX Master 2s比べても、基本的なデザインは共通です。
それだけこのデザインは完成されているということなんでしょう。
ただ一点、サイドボタンの配置に関しては2世代前のMX Master 2sの方が使いやすかったと思ってますが。
大きさはモバイル向けのMX Anywhere 3と比べるとだいぶ大きいです。
MX Masterシリーズは大きすぎるという人もいるようですが、このシリーズはプロフェッショナル向けのモデルと言えるものです。
プロフェッショナルともなれば、長時間をマウスと共に過ごすことになります。
長時間使う場合は、これくらい大きくて手をかぶせられる形状の方が手を休めることができて疲れない、と言うのが長年MX Masterシリーズを使った気付きです。
今回購入したMX Master 3sはグラファイトとペールグレイの色がありますが、僕はペールグレイを選びました。
僕はもともと黒系のガジェットが好きだったのですが、中古で買ったMX Anywhere 3のペールグレイが気に入ってしまったので今回もペールグレイにしました。
この色はHHKBの白モデルと合わせるといい感じなんですよ。
色は個人の好みで選べば良いのですが、ちょっと燻んだ白って使い勝手が良いですよ。
雪のような真っ白だと汚れが気になったりしますが、MX Master 3sのペールグレイやHHKBの雪じゃない従来からある白って、汚れも目立たず、落ち着いていて使いやすいです。
複数の端末間でマウス共有!Flow機能チェック
Flow機能はロジクールのマウスやキーボードの特徴的な機能の一つです。
複数の端末で一つのマウスをシームレスに使えます。
たとえばWindowsマシンとMacを持っていたとして、Flowに対応したマウスが一つあれば、Windowsマシンの画面の外にマウスカーソルを持っていくと、Macの方にマウスカーソルが現れるという形で、あたかもマルチディスプレイの環境のように複数のマシン間でマウスカーソルを移動できます。
さらにスゴイのはクリップボードを経由して、一方のマシンからもう一方のマシンにコピペまでできます。
これは初めて使った時は衝撃の便利機能でしたが、MX Master 3sでも当然対応しています。
端末を複数持っている人にはぜひ体験してほしい機能です。
Bluetooth接続とLogi Boltの使用感の違い
MX Master 3sではBluetooth接続でも使用可能ですが、Logi Boltの方が安定した接続ができます。
とくにFlow機能を使って端末の切り替えをする際、Bluetoothだと端末の切り替えは少し不安定です。
切り替えに時間がかかったり、切り替わらなかったりすることがたまにあります。
Flowを使う場合はLogi Boltを使う方がおすすめです。
Logi Boltを使うと端末の切り替えは驚くほどスムーズです。マルチディスプレイ環境でモニタ感でマウスカーソルを移動するのに近い感覚で端末を切り替えできますので超快適です。
ただし、Logi Boltを使う場合は双方の端末にレシーバーが必要なので2個以上のレシーバーが必要なことと、USB Type-Aを使うのでMacBookなどには直接繋げないのが難点です。
ロジクールにはUSB-Cのレシーバーを作ってほしいですが予定はないのかな。
安定感は抜群ですので、環境が整えばLogi Boltを試してみるのがおすすめです。
Logi BoltとUnifyingの互換性と連携について
MX Master 3sから独自の無線接続が従来のUnifyingからLogi Boltに変更になりました。
セキュリティの強化などに対応していますが、使い方は従来と変わらないようです。
速度も向上しているそうです。あまり違いは分かりませんでしたが、マウスカーソルの動きはスムーズに感じます。
ただこれについては、マウス自体の差なのかレシーバーの違いなのかは分かりません。
接続の安定性はLogi Boltでは向上しているかもしれません。
僕は外付けディスプレイの裏についているUSBポートにレシーバーを付けているのですが、Unifyingはたまに接続が不安定なときがありました。
Logi Boltでは今のところそういうことはありません。
ただ、使っているUnifyingは結構古いものなので、新しいものだとUnifyingでももっと安定しているのかもしれません。
レシーバーの大きさはUnifyingもLogi Boltも大差ないようです。
注意点はLogi BoltとUnifyingには互換性がないことです。
以前からロジクール製品を使っていた場合はUnifyingレシーバーをすでに持っているかもしれませんが、UnifyingレシーバーではMX Master 3sは使えません。
逆にLogi BoltにUnifying用のマウスやキーボードを繋ぐこともできません。
このためこれまでUnifying用の複数のマウスやキーボードを1つのUnifyingレシーバーだけで済んでいましたが、MX Master 3sと古いデバイスを同時に使おうと思うとLogi BoltとUnifyingの両方のレシーバーが必要になります。
こうなるとBluetooth接続にしようかなとも考えちゃいます。
Flow機能を使わなければBluetoothでも十分快適ですが、Flow機能を使う場合はBluetoothだとちょっと安定度やレスポンスが落ちてしまうので考えどころです。
MX Master 3sの前モデルとの共通点
前モデルのMX Master 3から変わらない点も挙げておきます。
MX Mechanicalと一緒に使いたい
今回はMX Master 3sと同時に発表されたキーボードMX Mechanical Miniと一緒に買いたかったのですが、MX Mechanical Miniの方は発売が延期になっているので先にMX Master 3sだけで使っています。
いまはキーボードはMX Keysを使っているのですが、MX KeysはUnifyingのデバイスなのでレシーバーが2つ必要で不便です。
専用ソフトウェアも従来のLogicool OptionsからLogi Options+という後継ソフトに変わっています。
Logi Options+は古いデバイスへの対応を進めているようなのですが、現状はまだ対応していないデバイスも結構あるので、古いデバイスを併用する場合は両方のソフトが必要になるかもしれません。
MX Mechanical Miniが出ればLogi BoltとLogi Options+に一本化できるし、Flowも便利に使えそうなので早く発売されてほしいです。
いまは移行期なので、新旧モデルの併用は少し不便なことがありますね。
この記事のまとめ
この記事のまとめです。
現在、ロジクールではMX Master 3sは発売記念セールで10%オフで購入できます。
それに合わせてかAmazonでも安くなっていて旧モデルのMX Master 3とほぼ同程度の価格になっています。
さらにちょうど今、Amazonでタイムセール祭りをやっていてポイントアップキャンペーンもあるので、かなりお買い得です。条件によって異なりますが、人によっては実質15%オフくらいになります。
旧モデルのMX Master 3はいままでほとんど値崩れしなかったことを考えると、発売されたばかりのMX Master 3sは今がお買い得かもしれません。
セールやキャンペーンが重なってお買い得な今が購入のチャンスですよ
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